那須野ヶ原アニマルクリニック

栃木県大田原市の那須野ヶ原アニマルクリニックです。 獣医師2名、動物看護師3名で日々診療を行っています。

あけましておめでとうございます。
皆様はどんなお正月をお過ごしでしたか?


わたしは…
友人や親戚、当院の患者さんなどからたくさんの年賀状をいただき、
お正月の醍醐味を味わいました。
遠くに住む友人からは、“時々ブログ見てるよ”とのありがたい言葉。
なかなか更新が進まずにいますが、気合いを入れ直しました。
患者さんからは、わんちゃん・ねこちゃん・ご家族の写真入りの年賀状を。
とてもありがたく思います。


今年も皆様が健康で幸せな一年を送ることができますよう、
スタッフ一同、お祈りしております。


今年もよろしくお願いします。

今回は、ここのところ立て続けに遭遇している
子宮蓄膿症(しきゅうちくのうしょう)についてです。


★子宮蓄膿症とは?

 文字通り、子宮の中に膿(うみ)が溜まってしまう病気です。
 中~高齢の雌犬(ときどき猫)に多く見られます。

 発情にともない子宮内に細菌感染が起こり、2ヶ月くらいかけてどんどん重篤化していきます。
 発情後に血様の分泌物がだらだら続いたり、
 膿が出てきた場合は、すぐに治療をする必要があります。
 ただ、排膿されないで子宮内に溜まり続ける場合もあるので要注意です。


★症状は?

 主な症状は、陰部からの排膿、元気消失、食欲不振、多飲多尿、嘔吐などです。
 
 超音波検査やレントゲン検査で、太くなった子宮を確認することで
 診断できます。
 

★治療法は?

 手術が第一選択肢となります。
 蓄膿した子宮と卵巣を摘出します。

 子宮蓄膿症を発症してから経過が長いと、細菌の出す毒素によって
 致命的になる場合もあります(エンドトキシンショック)。
 また、子宮がお腹の中で裂けてしまって、腹膜炎を起こすこともあります。
 こうなると、手術を行ったとしても、救命することは難しいと思われます。

 
★予防法は?

 避妊手術を行うことによって、発症が防げます。


 子宮蓄膿症は、避妊手術によって予防が、早期発見によって治療が可能な病気です。
 中齢にさしかかったら、発情後は注意してあげてください。