12日の日曜日に日本獣医師会大会の関東・東京地区大会が行われました。
当院からも1題、発表してきました。

「ラブラドール・レトリーバーの進行性杆体錐体変性の遺伝子型調査」

ラブラドールの進行性網膜萎縮症(PRA)として知られている病気です。
ラブラドール、プードル、スパニエル、ゴールデンなど多くの犬種において、
同じ原因で発症します。

PRCD遺伝子のミスセンス変異により、
タンパク質が壊れ、正常な機能を損なうことで発症します。
4~6歳で夜盲症、6~8歳で視力障害を起こします。

この病気が日本国内にどのくらい存在しているのか、
というこについて調査した結果を報告しました。

国内のラブラドールには、
正常が78.5%、キャリアが20.2%、発症リスクのある犬が1.3%の割合で
存在することを明らかにました。

発症率が1.3%であっても、キャリア頻度は20%にもなります。
発症リスクのある犬は77頭に1頭、キャリアは5頭に1頭ということになります。

トイプードルの発症頻度が0.77%と報告されていますから、
ラブラドールではそれ以上の発症頻度だということです。

この発表にて、学術奨励賞をもらってきました。
賞を頂くことは研究活動の励みになります。